斜陽

2022/09/23

 

円安に伴う物価高騰を肌で感じている方も多いかと思われますが、その一方で外国株の配当金や分配金も円建て換算すると増えている方も多いのではないでしょうか。


アップル製品の値上げは以前にも取り上げた気もしますが、日本はアップルにとって非常に重要な市場ですので、他国に比べリーズナブルな価格設定を貫いてきました。


マーケットの規模のこともありますが、日本の消費者は世界でもっとも製品に対して厳しいとされ、そこでシェアを獲得できているという実績に非常に価値があったからです。


厳しすぎる市場のため、国内の白物黒物家電なんかは国内メーカー同士の潰し合いの末撤退を余儀なくされたり外資に買い叩かれたりと、碌なことはありませんでしたが、そこで成功したアップルというのは結果的に飛躍しました。


厳しい日本の消費者ですが、価値のあるものに対してはしっかりと高い代金を支払う余力があったものの、とうとうそれも過渡期に差し掛かって来ていると言うのが出典元の記事の見立てです。


消費者としてのパワーがあるのはしっかりと支払うカネがあってこその話であって、日本円の価値が下がれば相対的に購買力が弱まるのは火を見るよりも明らかです。


確かに消費者としては斜陽なのかもしれませんが、逆に生産者としては息を吹き返せるかもしれません。


今回の為替介入も、やることはやったが流れは止められませんでしたというアリバイ作りにすぎない可能性も否めませんので、消費も悪くはありませんが詰まる所は資産を買いましょう。

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