本当に舵取りの難しい局面で総裁を引き受けた以上致し方のないことだと思いますが、政策転換のタイミング次第では色々と惨事が起こるのかもしれません。
そもそもとして日本の中央銀行がここまで追い詰められているのは、総裁ポジションが学者や第一線の経験豊富な銀行家ではなく、財務省と日銀プロパーのたすき掛けポストだったからだと思われますが、今の総裁に求められているのは皮肉にも華麗な経歴や肩書きではなく野生的な勘です。
市場との対話という言い回しは、聞こえは良いですが、やっていることは失敗に賭ける側との潰し合いです。
中央銀行は投資家よりも国民の生活を優先すべきですが、「国民の生活が第一」みたいなスローガンを掲げていた某政治家は、また壊し屋を始めたようです。
投資益への執着から逃れられないヘッジファンドと同様の醜さを感じます。