バーリンの『自由論』と米国株投資のスタイル

2019/08/21

投資



SPDRマンです。

面白みの欠けるタイトルの投稿にアクセス頂き、本当にありがとうございます。
政治思想や名著と投資哲学に関する投稿は、内容が煩雑なためか
アクセスが少ないですが(他のブロガーさんが書かない理由が何となくわかりました)
SPDRマンとしては、ネタ以外の部分で最も伝えたいことを書いております。

本当につまらない内容かもしれませんが、
一応、投資には役立つヒントくらいにはなる内容(全然なっていないかもしれませんが)
を書いているつもりですので、ぜひお読み頂ければ幸いです。

本日のテーマはアイザイア・バーリンの『自由論』(Four Essay on Liberty)です。
第三論文の「二つの自由概念」で自由の概念を二種類に分類しました。
「消極的自由」(Negative Liberty)と「積極的自由」(Positive Liberty)
の二つの自由から、米国株投資家の投資スタイルについて、考察をまとめみました。

『自由論』というと一般的にはJ.S.ミルの著書の『自由論』(On Liberty)
が有名ですが、バーリンの自由論ではベンサムやミルのようなイギリスにおける
自由主義の自由を「消極的自由」と提起し、ルソーやヘーゲルなど、
ヨーロッパ大陸の思想家の自由を「積極的自由」と提起しました。

いつものように超ザックリ説明すると、
消極的自由は、他者の権力に従わない、干渉されない自由を重んじます。
「〜からの自由」(Liberty from 〜)という言い回しになります。
ex. 政府干渉からの自由、配当課税からの自由

積極的自由は、自己実現や自らの能力や意志を行使する自由を重んじます。
「〜への自由」(Liberty to 〜)という言い回しになります。
ex. 富の再分配による機会平等への自由、株式投資による億万長者になることへの自由

これを政府・政党レベルで捉えると、小さな政府と大きな政府の議論になります。
米国では一般的に、小さな政府=共和党、大きな政府=民主党と捉えられますが、
トランプ大統領のように共和党でも大きな政府的な政策を実行する方もいるので、
単純に分けることはできません。

では、どちらの自由が株式市場により好ましいかというと、各々の銘柄の
置かれた状況やセクターの特色によって受ける恩恵が異なりますので、
これもまた判別が難しいです。

では、何に当てはめるのかというと、インデックス投資と個別株投資です。

SPDRマンはインデックス投資=消極的自由、個別株投資=積極的自由
と捉えております。

インデックス投資はベストではないがベターな投資、負けない投資を目指します。
自ら銘柄を選ぶことをせず、市場(神の見えざる手)に委ねます。
バーリンの分類ですとアダム・スミスも消極的自由の系譜ですので、
ぴったり当てはまるような気がします。

個別株投資は、自ら銘柄や投資タイミングを決め、積極的に投資に向き合います。
その結果、市場を大幅にアウトパフォームすることもあれば、アンダーパフォーム
してしまう可能性もあります。まさに自分の投資方針に賭ける自由を享受しています。

どちらの投資手法も、結果として人を豊かにしてくれると思いますが、
どちらの自由に共感しているかと、投資手法がマッチしているか否かで
投資人生の満足度はかなり変わってくると思います。

ご自身が共感する思想のもとで投資することで、より一層素晴らしい投資人生を
歩んで欲しいと願うSPDRマンでした。

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