ソフトバンク孫氏、株主の不安に「株主価値」をあらためてアピール
(出典:ケータイ Watch 2020年6月25日 12:39)
SPDRマンです。
株主総会のシーズンですね。
ETFや投資信託などで投資をする場合、個別株とは異なり決算発表や株主総会にそこまで神経を尖がらせなくても良いところが大きなメリットではありますが、決算の資料や株主総会の質疑には相場を把握する上で大切なことが詰まっております。
株主価値の最大化のための手段の一つとして、企業による自社株買いの実施というのが割と当たり前になり定着してきました。
自社株買いが実施されると株価は上がりやすいというのは、投資をしていると経験則として実感している方も多くいらっしゃるかと思います。
ただ、この自社株買い制度は米国で活発になったのは1982年以降であり、日本国内でも以前は禁止されており自社株買いが可能になったのは1994年以降で、現在のように株価対策で実施できるようになるまで更に10年ほどの歳月がかかりました。
(自社株買いの日米比較に関しては、良さげな日本語の論文を見かけましたので、下記をご参照ください。)
河瀬 宏則. 2015.「自社株買いの買付手法と資本市場への経済的帰結に関する日米の研究―市場内買付に関する文献サーベイ―」九州産業大学経済学会編『エコノミクス』第20巻第1・2号: 55-98.
河瀬 宏則. 2016.「自社株買いの買付手法と資本市場への経済的帰結に関する日米の研究―市場外買付に関する文献サーベイ―」九州産業大学経済学会編『エコノミクス』第20巻第3号: 69-101.
自社株買いの歴史についてふと思い出したのは、たまたま昔、履修した授業で自分に割り振られたテーマがこれだったからというだけの理由ですが、やはり昔は禁止されていた制度だけあり、株価の上昇の代わりに犠牲にすることも多々ある手段です。
自然な成長が一番望ましいことではありますが、あらゆる手段を通して成長を促すのが株式市場である以上、解禁されたルールは無理のない範囲でうまく活用するべきだと思うSPDRマンでした。
全ては株主のため?