
みんな大好きな日銀のETF買いネタですが、金融政策決定会合にて買い入れ対象をTOPIX連動型のみにすることが決まりました。
これに伴い、本日は日経平均と寄与度の高い銘柄(特にファーストリテイリング)が崩れ下落する中、TOPIXはプラスで引けました。
控えめに言っても超露骨な相場でしたが、NT倍率を調べるまでもなく両指数は性質が異なる指数なのだということを実感させられる動きでしたね。
米国のダウ平均とナスダック総合指数ほどではありませんが、日経平均の寄与度の高い構成銘柄にグロース寄りのものが多く、TOPIX構成銘柄は日本市場の新陳代謝が良くないため結果的にバリュー銘柄の比率が高いという棲み分けになっております。
とりあえず日銀がETFを買い入れた日は、「買っている」という報道はされますが、何を買っていたかはそこまで着目されていない気がします。(株式市場のニュースを投資家以外の方が読む場合、そこまで必要ないからかもしれません)
あまり知られておりませんが、日銀は毎営業日少額(といっても12億円)設備人材関連のETFの買い入れをしており、不定期にJ-REITも買い入れております。
参照:日本銀行 ETF買入れ
そして一般的に注目されるのが、今回該当する大きな下落があった日に買い入れているTOPIXや日経平均の連動商品です。
出典元の言い回しを拝借すると、今まではグロース寄りの日経平均も買っていたけどこれからはバリュー株シフトしてTOPIXのみで行くとのことです。
日銀は市場全体を支える商品に重点を置き歪みを是正するフリをして、なんだかんだ言ってバリュー株シフトで乗り切ろうとしている気がしてなりません。
まぁただ儲かれば良いだけのそこら辺の適当な投資銀行とは、役割も責任も異なりますので市場に真摯に向き合って欲しいですが、何処と無く運用で勝ちに来ている様な雰囲気のある山っ気たっぷりの日銀が個人的には好きです。(※個人的に好みなだけで、中央銀行として真っ当な評価を得られているかは定かではありません)
中央銀行のフリをしたギャンブラーが実質胴元をしている日本市場は、意外とうまく機能しているのかもしれません。