米国以外で日中ドル売り協調介入論

2022/09/12

 

一般的にプラスサムゲームだと言われている株式とは異なり、為替に関してはゼロサムゲームというより国の威信をかけた経済代理戦争の要素が強い世界です。


FX投資家はその戦場でゲリラ戦を展開するようなものです。


とはいえ外国株式に投資する投資家は、知らぬ間にその戦場に片足を突っ込んでいるというのが現状ですが、日本の場合国内株式に投資をしていても為替の影響を露骨に受けることになるため、実際は常に為替とともに生きる状態なのです。


図らずしも今年は円安ドル高方向に振れているため、米国株式が軟調でも円建てでは最高値圏で資産が推移しているのは周知の通りです。


もちろんこれは海外資産に分配できているから起きる現象であって、日本の金融当局から見えている姿は異なります。


たとえ中国と協調してでもドル独歩高に一矢報いたい雰囲気を感じざるを得ません。


かつては有事の円買いがリスクオフの定番でしたが、残念ながら日本にはもうそんな国力はないのかもしれません。


投資歴の長い方ほど円高の展開を予想し警戒されているかと思われますが、もう日本は三流国家以下の存在かもしれませんので日本円はそこら辺の新興国通貨となんら変わりないのかもしれません。


日本の金融当局や日本円の底力を期待したいところですが、日本以上に外貨準備高を積んでいる中国と協調介入しなければプレゼンスを発揮できない現実が、今の日本の立ち位置を如実に反映しているようでなりません。

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