税制改正大綱を眺めて、NISAの税制が若者優遇だと指摘するのは、まさに高齢者層を読者に抱える週刊誌的なアプローチですが、税制に関しては世代間格差をなるべく是正するように動くのが本来のセオリーです。
ただし、必ずしもその意図通りの効果を発揮させられるかどうかわからないところが難しいところでもあります。
年金における世代間格差は、現代の高齢者層の年金が手厚く若者が受給できる頃には少なくなるのはほぼ既定路線ですが、今の年金制度の根幹にあったのは戦時中の資金集めや、昔は少なかった高齢者の割合、更には悲惨な戦争経験をした世代に対しては手厚目に年金を受給できるように設計していた名残など、様々な要因が重なり100年安心とは言い難い代物となってしまっております。
当ブログの読者層は自助でなんとかなる層が多いためあまり恩恵を受けていないかもしれませんが、政治や税制は恵まれなかった層への再分配の装置であることは紛れもない事実です。
若年層と高齢者層のどちらが恵まれていない境遇なのかというのは、世代によって意見が異なるテーマになりますが、税制的には今は若年者層に対して手厚くしなければならない時代だということなのでしょう。
若年層はその恩恵をしっかりと享受し、高齢者層は気持ちを若く生きましょう。
