暗合資産の犠牲者としてのシグネチャー

2023/03/15

 

ある種非常に地銀らしいエピソードですが、ウォール街で相手にされなかったニッチな分野に取り組み繁栄して来たシグネチャー銀行にとって、ウォール街で当初見過ごされていた暗号資産関連の事業は千載一遇のチャンスと映ったのかもしれません。


事実ある時点までは、様々な歯車がうまく噛み合い高みへ登って行っていたのだと思いますし、それはシリコンバレー銀行も同様にベンチャー投資で似たような陶酔に陥っていたことでしょう。


ところが、パンチボウルが引き上げられた途端、真っ先に困難に直面するのは、強めのカクテルに酔いしれていた層だということです。


昔ながらのオールドスクールな仕事に終始していればこんなことにはならなかったのかもしれませんが、燻し銀が似合うような渋い仕事人が流行らない昨今、無理してパリピになろうとしたところで行き着く先は破滅でした。


似合わぬ装いは必要以上の惨事を招くということなのかもしれません。


ビジネスにとどまらず投資・投機のスタイルは、人によって合う合わないがあります。


自らの相性を認識することだけでも、十分立派な投資判断です。

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