引き締めの効果はこれから

2023/05/14

投資

 

金融政策は講じた瞬間に効果が出るものではなく、多少のタイムラグがあってから影響が出てくるものですが、それを敢えて説明するということは、そこに何らかの意図があるということが見て取れます。


次期副議長候補のジェファーソン理事の記事にも関わらず、露骨に割り込んでくるのはセントルイス連銀のブラード氏という、相変わらずの声のデカさはご健在です。


本当に順調に推移しているのかは別にして、地銀が削られているのは効果が出ている証拠でもあり、信用収縮がもたらす経済への悪影響は低く見積もっているようです。


政策当局が見込む「軽度」と、投資家が体感する「軽度」は感覚が異なる可能性が高そうですが、結局は株式市場や債券市場は金利の動向次第で生殺与奪はある程度コントロールできてしまうという発想がFRBの中にはあるのでしょう。


実際にその通りの部分もありますが、市場は生き物であり、全てが思い通りに進むわけではないのです。


たとえメインシナリオ通りに進まなくとも、適宜軌道を修正をして行くのがプロの業でもあり、それが難しい方には市場の自浄作用にベットするスタイルがあるのです。


まだ慌てる時間ではありませんが、「急いては事を仕損じる」が様々な分野で用いられる諺であり続けるのは、人は待つことが苦手だからでしょう。

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