(出典:ロイター 2019年11月12日 08:41)
SPDRマンです。
IPO銘柄にありがちなニュースについてです。
ウーバー創業者トラビス・カラニック氏が同社株21%近くを売却しました。
売却が禁じられるロックアップ期間が明けたため
2000万株以上、約5億4700万ドル相当を売却しました。
いわゆるイグジットというヤツです。
カラニック氏自身は上場前のゴタゴタでCEOの職を追放されております。
ソフトバンクグループが主導する投資家連合は、
上場前にカラニック氏からウーバー株を取得しております。
投資家目線で見ると、創業者の株式売却は株価の大幅下落につながることも多く
正直気分の良いものではありません…
SPDRマンもロックアップ明け後の株で酷い目にあった経験があります。
ただ、一方で創業者側の気持ちも非常によく分かるのです。
事業が上手く行き、上場まで漕ぎ着け、その利益を享受するのは
経営者の当然の権利だと思います。
もちろん、そのまま保有し続け、会社の価値を高めて行けるのであれば理想的ですが、
現実はそんなに甘くはないのです。(本当に愛社精神のある創業者は全然株式を手放しませんが)
特に上場間もない企業は、公開市場での価値が定まっていないため
過大評価されたり、逆に過小評価され過ぎていることも少なくありません。
SPDRマンの周りにも、起業で成功し上場させた知人や、
上場前のベンチャーに入社し、トックオプションによって財を成した友人がいます。
当たれば金回りも急に良くなり本当にウハウハな世界みたいです(笑)いいなぁ…
一見凄く華やかな世界ですが、その裏では尋常ではない努力や苦労を重ね、
事業を展開しても、殆どのベンチャーは上手く行かず廃業して行きます。
IPOや事業売却などは夢のまた夢で、借金や生活苦で立ち行かなくなる
方も数多く見聞きしましたし、何より創業のプレッシャーから
体調や精神を崩される方も多く、場合によっては家庭や友人関係も崩壊します。
(起業で成功しても家庭や友人関係が崩壊している方もいるので、元々の素質かも知れません…)
ストックオプションによって財を成した友人の勤め先の創業者の話
(最近書籍化されてました!)を伺ったことがあるのですが、
プレッシャーから毎日下痢が止まらなくなったり戻したりで大変辛い思いをされたそうです。
(そんなブログが米株村にもあった気が…)
そのような超ハイリスクな世界に飛び込み、成功を掴んだのですから、
それ相応のリターンを得るべきであるとSPDRマンは思っております。
IPO間もない株というのは、創業者、ベンチャーキャピタル、機関投資家
そしてもちろん一般投資家も含めて様々な思惑が交錯するため、値動きが激しいのです。
(個人の思い入れに乗じて仕手筋にとっても良い地合いとなります)
IPO銘柄は、創業者の理念や会社の方向性に本当に共感できる企業に、
なるべく手頃な評価額になったところで投資した方が良いと感じたSPDRマンでした。