日銀政策で運用業界の競争阻害か、大手ETFの信託報酬高止まり
(出典:ブルームバーグ 2020年5月25日 7:00 JST)
SPDRマンです。
日銀が買いまくっていることでお馴染みの国内ETFですが、基本的にはTOPIXに連動する商品を中心に買い付けているそうです。
そして公平性を担保するため時価総額に比例する形で商品の買い付けを実施してきたそうなのですが、比率の高い【1306】TOPIX連動型上場投資信託(野村AM)や【1305】ダイワ上場投信-トピックス(大和AM)の信託報酬が他の商品と比べると割高(ともに0.11%税別)であることが指摘されております。
最安の【1475】iシェアーズ・コア TOPIX ETF(ブラックロック)が0.06%税別ですので確かに割高ではあります。
国内の資産運用会社を育てるという意味合いも多少はあるだとは思いますが、指摘されている通り運用業界の競争を阻害し、成長にゆがみが生じさせかねない問題でもあります。
米国では、長らく【SPY】が時価総額取引量ともに圧倒してきておりましたが、【IVV】が登場してきてから信託報酬の差で徐々に追い上げられ、そしてインデックスファンドの本家本元であるバンガードが【VOO】を投入してからは、更にコストダウン競争が激しくなり、【SPY】は守勢に回っている状態です。
健全な競争の素晴らしさですね。
SPDRマンは、ETF投資を始めた頃たまたま【1557】が買い付け手数料や購入しやすさ等の条件が良かったためSPY系の商品をメインに利用しておりますが、その時の最良の条件の商品や経営哲学に共感できる会社の商品を使った方が満足度は高いと思います。
高い信託報酬は日銀砲の財源である国民負担だけではなく、投資家のパフォーマンスも低下させます。
日銀には是非大口顧客として、料率引き下げ交渉をしていただきたいですが、同様の発想でFRBにも【SPY】に対して料率引き下げの圧力をかけて欲しいSPDRマンでした。
SPYの信託報酬引き下げが構造上難しいのは知っております…