「雇用なき景気回復」、欧州のリアルなリスクに-あまりにも不透明
(出典:ブルームバーグ 2020年7月20日 18:30 JST)
SPDRマンです。
株価や企業業績を見ると回復基調のようなものを感じる一方で、その裏には多くのリストラに伴う人員削減やレイオフがあり、その痛みによって数字は回復しているように思えてなりません。
金融緩和や財政政策が、投資銀行や大手企業そして株主の給与や資産を増やして行く一方で、切り捨てられた側の雇用は元には戻らないかもしれないという観測が出て来ております。
個人的には事業の効率化やテクノロジー関連は結構好きな分野なのですが、企業や株主に高いリターンをもたらす一方で、雇用を奪って行くという負の側面にも気が付かされます。
IT化の流れや○○テックのような言葉がその業界に響き始めると、大抵は大きなリストラの前触れです。例えばフィンテックが日本国内でも叫ばれ始めた後に何が起きたかというとメガバンクの大規模リストラ計画でした。
テクノロジーは開発者側に大きな富を与える一方で、既存ビジネスや優良な雇用を破壊して行くのです。
その効率化によって特にグロース株投資家は恩恵を受けるのです。
自らが成し遂げられない事業に資産を投じることで、富を拡大させることは非常に重要です。
しかしながら、その爆益の陰にどれだけの犠牲があるのかを考えてみることにも価値があると感じたSPDRマンでした。
破壊的創造の奪う側と奪われる側