ハイテク大手5銘柄がふらつけば、株式市場は沈む
(出典:バロンズ・ダイジェスト 2020/07/26 08:07)
SPDRマンです。
普段当たり前のように接しているS&P500指数は、少し前を振り返っただけでもだいぶ変容を遂げているようです。
現在市場を牽引する巨大ハイテク株5社(アルファベット【GOOGL、GOOG】、アマゾン【AMZN】、フェイスブック【FB】、アップル【AAPL】、マイクロソフト【MSFT】)によって指数は押し上げられておりますが、同時に指数に占める構成比率の割合も上昇しております。
時価総額の大手5社のS&P500指数に占める割合は22%を超え、これは1年前の16%よりも高く、更にはドットコムバブルのピーク時の18%を上回るそうです。(当時の大手5社はシスコシステムズ【CSCO】、ゼネラル・エレクトリック【GE】、エクソン・モービル【XOM】、インテル【INTC】と、現在も残るマイクロソフトでした)
それでは、シェアの偏った指数による今週の週間報告です。
全体で11.76%のプラスです。
先週末時点では、83,815円、10.70%のプラスでしたので増えました。
(先週比:+10,605円)
日本市場は休場が続いたため、週後半のNY時間の下落が含まれていない状況です。
時価総額加重平均の指数の場合、上位銘柄が崩れた際は大きく指数が下落します。ドットコムバブルの際もアウトパフォームする上位銘柄とよくわからない小型株に資金が集中し、その後は皆が知る通りの展開となりました。
確かに指数の構成比率を確認すると、アップルやマイクロソフトは6%近くまできており、アマゾンも4%を超えアルファベットもA株とC株を足し合わせると4%弱まで迫っております。
SPDRマンがS&P500指数に投資するきっかけとなったのはバフェットの賭けの中間報告とフリーETF東証版SPY【1557】の登場でしたが、その当時の資料(2013年版から構成比率の数値がカットされたため2012年版からの引用です)を引っ張り出してみると構成比率の一番高いエクソン・モービルでも3.57%、次いでアップルが3.31%程ですので、今のS&P500指数がいかにGAFAMに傾倒しているかがよく分かります。
(出典:「S&P指数ハンドブック」2012年, 6.)
もっとバランスの良い指数のイメージでしたが、もはやその印象は過去のものとなりつつあります。
ただ、何事も極度に偏り出したときは危険な兆候です。
もちろん当時とは状況が異なるため、ここからすぐにドットコムバブルのときのように崩れていくとは限りませんが、中身が大きく入れ替わることは強みでもあると同時に弱点でもあることを再確認したSPDRマンでした。
ハンドブックの最新版(2020年版)
参照:S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス 指数ハンドブック 2020
第一印象って結構記憶に残っているものです