「福沢諭吉から渋沢栄一へ」新しい1万円札で蘇る75年前の悪夢
(出典:プレジデントオンライン 2020/08/12 11:00)
SPDRマンです。
現金はゴミであるというレイ・ダリオ氏の論調に便乗することが多い当ブログではありますが、本当にゴミと化すケースを想定した際に、果たして米国株投資家は報われるのでしょうか。
通常の国であればインフレとともに自国の通貨価値が低下し、通貨安に苦しみ対策を講じるのが一般的ですので、現金はゴミというのは結構説得力があるのですが、米ドルや日本円、スイスフランなど安全通貨とされる貨幣はリスクオフの際に逆に買われるため、逆に通貨高に苦しむという展開になります。
ある意味、日本人投資家は特殊な立場で投資をしているのかもしれません。一昔前はデフレも相まって円高に拍車がかかっておりましたが、最近は以前に比べると(特にドル円は)穏やかに感じます。
もし仮に日本がジンバブエのようにハイパーインフレに陥った場合、日本の米国株投資家はどのような状況になるのでしょうか。
超円安ドル高となるため、ドルで資産を保有している方は日本円で換算すると、それだけで爆益の彼方に行けます。
ただし、ハイパーインフレ後の日本円は本当の意味でゴミと化しているため、通貨としてちゃんと利用できる補償はありません。
そしてこの前提は日本のみがハイパーインフレになっているケースを想定しておりますが、日本経済が壊滅していれば恐らく他国の経済も深刻な状況かもしれませんので、ドルの価値も保証されているとは限りません。
この手のシミュレーションの多くは日本だけが沈没したケースを想定しているため、実はあまり参考になりません。
そして現実はバラ色の未来ではなくどちらかと言えば厳しい展開を想定しておいた方が後々楽になるケースが多いため、割と受け入れられているのだと思います。
過度の強気や弱気は投資判断を誤る原因ですが、頭の体操程度に極端なシナリオを考えてみるのは良い気がします。
変なことばかり考えリスクを恐れて何もしないよりは、実際にリスク資産のポジションを取った上で経済や通貨のことを考えた方がよほど身になると思うSPDRマンでした。
妄想や筋トレではなく本番が重要です