ここ数年、信託報酬の引き下げ競争や取引手数料の無料化に伴い、かつてないほど日本国内の米国株投資家にとっては投資環境が整って来ました。
特に当ブログも推奨しているS&P500指数の連動商品は、【IVV】、【VOO】の信託報酬引き下げと、一部ネット証券の買付手数料無料化に伴いこれ以上ないくらいに良い環境となりました。
また、二重課税の問題も国内籍のS&P500指数連動のETFである【1547】、【1655】、【2558】であれば自動で二重課税の控除が行われるようになりました。
しかしながら、この流れにうまく乗ることが出来ずに逆に資金を流出させてしまっているのが【SPY】(東証版【1557】)です。
以前までは圧倒的な資産規模と流動性を誇り、他の商品を寄せ付けない強さがありましたが、それに胡座をかいているところがありました。
驕れる者は久しからずで、バンガード社の攻勢や追従するブラックロックに猛追された結果、ステート・ストリートのシェアは低下して来ているようです。
SPYがネット証券での取り扱いが始まった頃のブログ記事(下記参照)を拝見すると、その頃はSPYとIVVの信託報酬はほぼ変わりませんでした。(ちなみにリーマンショック前ですので、iSharesブランドがバークレイズからブラックロックに売却される前の話です)
たとえ僅かな差でも、その積み重ねが大きな差を生むのが良くわかる事例ですね。
個人的にはステート・ストリートにも奮起してもらいたいところですが、日本人投資家の多くはDRIP(配当金再投資)制度の恩恵を受けられないので、日本国内の市場の活性化も願ってeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)やSBIVOO等の投資信託の活用をお勧めしております。
その時代のより良い商品に投資を続けることで、長期の恩恵を受けましょう。