ピーター・リンチの受け売りではないですが、投資ブログ読者の多くが薄々気が付かれているのではないかと思われることの一つとして、プロであるヘッジファンドよりもそこらへんの投資ブロガーの方が、実は全然パフォーマンスが良いのではないかということです。
もちろんブログ自体も生存者バイアスがかかる世界ですので、その点は考慮に入れておく必要がありますが、プロがベンチマークに用いているS&P500指数との対比で多くのヘッジファンドがアンダーパフォームする中、ここ数年はハイテクが強く素人でもQQQのようなナスダック指数の連動商品のウェイトを高く持っているだけで結構な差をつけてアウトパフォームできる環境が続きました。
ETFの世界でもパッシブ系商品の資金流入への傾倒が進みSPY、IVV、VOO、VTI、QQQのシェアがさらに高まることになりました。
最近は日経平均やTOPIXの調子も良いですが、指数を牽引する銘柄に投資していると結構な確率でアウトパフォームできる相場だったため、インデックス系の商品に加え自信を持って保有できる銘柄を組み合わせれば、安定して市場の恩恵を受けることができました。
ここに小型株爆益や当たりのグロース株が加わると更にアルファが増えます。
こう言った素人的な発想のポートフォリオは実は市場が好調な時期は非常に強く、小難しいことをして稼ぎ出しているヘッジファンドは高い人件費や手数料分不利になるのです。
もちろん投資歴が長くなるほど長期でアウトパフォームすることの難しさを実感することになります。
初期に大幅にアウトパフォーム出来ても少し油断すればたちまちアルファは削り取られますし、逆に一度アンダーパフォームしてしまうと相当なリスクを取らない限り逆転するのが難しい世界です。
それでも個人投資家の方がヘッジファンドよりも強く見えるのは、圧倒的に時間を味方に付けることができるからです。
多少の停滞や投資方針にミスがあっても、四半期ごとや年間パフォーマンスで資金を引き揚げられたりすることはなくリストラもされません。
自分勝手にやっている投資家(しかもブログの内容はよく分からない)の方がのびのびと高パフォーマンスを叩きだせるのには、こういった理由があるのです。