若者が投資を真剣に始めざるをえない理由

2020/12/07

投資


老後資産2000万円不足問題の引き金となった金融庁報告書が公表されたのは、2019年6月のことでした。

当ブログが始まったのもちょうどこのタイミング(もちろん偶然)だったのですが、資産運用の重要性がより一層注目されるようになりました。

よく言われる年金が破綻しもらえなくなるのではないかといった与太話も出て来ますが、これに関してはマクロ経済スライドによって調整されるため、全くもらえなくなるということはありません。

ただ、期待しているような満足の行く額がもらえる保障もされないということです。

厚生年金法の元となった労働者年金保険法は、戦時中の1941年に公布され真珠湾攻撃を経て翌1942年の6月に施行されました。

老後資金のためというよりも、軍事費調達のため実施した紙幣の大増発に伴うインフレ対策や、軍事費借用のための手段として様々な思惑が絡み出来上がったものです。

その後、適用範囲を広げたり遺族年金の終身支給等も盛り込み厚生年金となりましたが、敗戦を経て破綻しかけ制度改変を経て国民年金法も制定され、現在の国民皆保険の実現にこぎつけました。

元は軍事資金調達のためだった制度を社会保障の費用に転用していった経緯もあり、戦争を経験し苦労された世代には手厚い制度として運用されておりましたが、現在の現役世代にとっては恩恵の少ない制度となってしまいました。(この辺りの運用は、戦中世代の不公正を是正するため政治家や官僚機構内部で暗黙の了解で制度運用をしていたようです)

若年層は人口も少なく多数意見を形成できず政治的には大変厳しい現代社会ではありますが、昔に比べるとはるかに通信環境は整い情報は入手しやすくなりましたし、投資環境はだいぶ整って来ました。

国の制度によって最低限のセーフティーネットを用意することは非常に大切ですが、自分の力で稼いで生活することができる環境がより一層重要です。

公助や共助も勿論大切ですが、まずは自助があってこそです。頼るべきは国ではなく自分自身です。

上の世代ほど恵まれた年金は望めなくとも、それ以上に恵まれた投資環境を国内ひいては全世界を対象に広げることができれば、上の世代以上に恵まれた資産を得ることもできますし、将来世代に残すこともできるのです。

たとえ今は買い時ではなくとも、一歩踏み出し投資に挑戦してみることが重要です。

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