金本位制の時代は「グレシャムの法則」というものがありました。
貨幣の額面価値と実質価値に乖離が生じた場合、より実質価値の高い貨幣が流通過程から駆逐され、より実質価値の低い貨幣が流通するという法則です。
ことわざとして「悪貨は良貨を駆逐する」という言い回しが残りましたが、ざっくり言えば通貨はよりゴミなものが流通に残るということですね。
金本位制から脱却した中央銀行は、よりゴミな通貨(デジタルドル?)を用意すればそれで良くなりました。
つまり、デジタルゴールドなどと気取っている仮想通貨は、その希少性が仇となり、通貨としての価値を失っていくことを意味します。
金(ゴールド)であれば鉱物資源としての価値はあり、工業製品や宝飾品アクセサリーとしての需要がありますが、暗号資産の通貨以外での使い道を存じ上げていないので需要を理解できておりません。(スマホの待ち受けにするとアクセサリー?仮に他のブロックチェーン技術に転用できたとしても通貨としての価値は失われます)
ちなみに「悪貨は良貨を駆逐する」ような不良品ばかりが出回ってしまう市場の問題は経済学の用語ではレモン市場と言います。
今回イエレン氏の発言(一部マスク氏の発言?)で仮想通貨に大きな動きがあったようですが、レモン市場の情報の非対称性に関する研究でノーベル経済学賞を受賞したジョージ・アカロフ氏はイエレン氏の夫です。
この夫婦の痴話喧嘩ピロートークに通貨の未来は委ねられているのかもしれません。