ただより高いものはないとはよく言ったものですが、美味しい話には必ず何か裏があり、利用方法を間違えれば高い代償を支払うことになります。
今まで金融業界が高い手数料をぼったくって来たことを思うと、はるかにマシなことのようにも感じますが、正当な対価を得ることができない過当競争も逆に市場を歪ませるのです。
手数料無料モデルは顧客第一主義を通り越して、プラットフォーム化を目論む大手企業が中堅企業やスタートアップ企業を潰すための草刈り場となって来ているのかもしれません。
健全な競争は市場に発展をもたらしますが、GAFA然り投資の世界だと大手運用会社なども若干その気配がありますが、独占は市場を腐敗させてしまいます。
もちろん各国政府や国際機関は、独占の弊害に常に目を光らせ独占禁止法等の法律や税政策で国家権力以外の企業権力を潰しにかかります。
それでも国家規模の経済力を有する現代のグローバル企業は、法整備が追いつかない分野で更なる実績を積み上げ国家権力に対抗しております。
最終的には様々な権力同士が潰し合いの末に国民や消費者にとって一番良い恩恵がもたらされれば良いのですが、大体においてなかなかそうはうまく行かないものです。
利益の最大化のための倹約は尊いですが、必要なものに対し正当な対価を支払わず、物乞いのようなことばかりしていると、いずれその代償を社会全体で支払う羽目になります。
制度の悪用やサービスの過剰なフリーライドは、一時的には得をしているように思えても本当は自分自身の首を絞めているだけかもしれません。