AI倫理と不合理な差別(週間報告2021/03/14)

2021/03/14

投信


今週はバイデン政権の追加経済対策成立の影響を受けて、主要三指数全てが強く米国株投資家にとっては恩恵の多い一週間となりましたね。

ダウ平均が4.1%、S&P500指数が2.6%、ナスダック総合指数は3.1%の上昇となりました。

決算によって大きく明暗が分かれた小型株も、全体で見るとラッセル2000指数は7.3%の上昇とかなり調子が良かったようです。

それでは今週の週間報告です。


全体で31.74%のプラスです。
先週末時点では、352,608円、25.18%のプラスでしたので増えました。
(先週比:+91,907円)

為替等の影響もあり大きく上昇しましたね。

ビットコイン等の仮想通貨も上昇しているため、リスクを取っている方が報われている相場に思えますが、期待されているブロックチェーンやAI等の革新的技術の先行きは必ずしも明るいとは限らないようです。

昨年の12月、グーグルでAI倫理の研究チームを率いていたティムニット・ゲブル氏が解雇された問題に関して、「AIの偏見」に関する論文がワシントン大学で公開されました。

On the Dangers of Stochastic Parrots: Can Language Models Be Too Big?🦜(余談ですが論文タイトルに絵文字が含まれております)

自然言語処理技術「BERT」を批判する内容の論文が社内では受け入れられず、その根底には人種差別や女性差別が絡んでいたという内容です。

先端領域では差別や偏見をも原動力にして新しい技術革新が生まれることも多くあります。

その一方で、全ての研究者や事業家に当てはまるわけではありませんが、才能があるが故に偏屈で差別的な言動が目立つことがある世界でもあります。(良くも悪くも発想に幼さが残っているのです)

この分野の自由な研究環境を確保するために、ビッグテックはAI倫理に対して積極的ですが、これは政府からのAI研究開発の規制を避けるためだと言われております。

イノベーションのために差別主義を許容するべきなのか、革新的技術の恩恵を一部の企業が独占するべきなのか、それとも国家権力が管理するべきなのか、法律で規制できない分野にはアーキテクチャによる規制を導入すべきなのか。(この問題に関しては、国家経済会議(NEC)のテクノロジー・競争政策担当の大統領特別補佐官としてコロンビア大学のティム・ウー教授が起用されましたね)

ビッグテックが今後も社会を牽引するのか、割と岐路に立たされているのかもしれません。



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