
何がアカンかったんやろ?僕は、過去に数多くの失敗をしてきた。「あ〜あ、バカだなぁ……」とため息が漏れる。だけど、過去を否定することは、自分の足をめがけて弾を撃つことだと思う。過去を否定してもしょうがないし、後悔することにも意味はない。僕にできることは、過去を反省して、未来に活かすことしかないのだと思う。
久々に良い本を読んだ気がしました。
最近は投資関連の書籍をあまり読めていないのですが、久々に書評にできそうな書籍に出会うことができました。
本日紹介するのは、エンジニア・クリエーター・ビジネスマン・教育者と多彩な顔を持つ西和彦氏の書籍です。
ビル・ゲイツのもと草創期のマイクロソフトを躍進させ、創業したアスキーを当時最年少で株式上場。しかし、マイクロソフトからも、アスキーからも追い出され、すべてを失った……。栄光と辛酸を舐めた「天才」が、ついに、その裏側をすべて明かす。
西氏と言えば、何と言ってもコンピューターの黎明期にビル・ゲイツ氏と面会しマイクロソフトに参画、マイクロソフトの副社長になった人物です。
後にゲイツ氏と対立し会社を追われ、日本で創業していたアスキーも追われることになります。
その一方で、当時西氏が構想していたビジョンは非常に先見の明があり、ソフトフェア事業、ハードのシェア争い、メディア事業、半導体事業にゲーム産業と、現在ハイテク産業で熾烈な競争をしている分野をほぼ網羅しております。
いわゆる投資本の類ではありませんが、現在を取り巻く投資環境を考える上で避けては通れない分野を過去から再考する上では、これほど素晴らしい書籍はないのではないかというくらい赤裸々に書かれております。
特に後半に登場するCSKの大川氏とのやり取りは、事業家・投資家としてのキャリアを考えている方にとっては非常に重要なことが詰まっていると感じました。
「お金は使うまでは冷え冷えしたもので、使って初めて温かいものになる」
そういう投資ができる人生を歩めることが理想だと感じた一冊でした。