現金はゴミの世界をどう生きるか

2021/03/06

節約


最近はすっかり市民権を得た(と思われる)「金(カネ)余りによる株高説」は、コロナバブルを説明する強力な根拠となっております。

恐らく正しいであろうと思われるこの説をもとに、今後の相場に関する議論は進められているようです。

当ブログもコロナショックの買い煽りの際は、この説をもとに買い増しのチャンスだとしておりましたし基本的に当時と考えは変わらないのですが、異論が聞こえなくなってきていることに関しては若干の不安を感じます。

確かに今の状況は「現金はゴミ」なのかもしれませんが、その現金で買い物をし、給与をもらったり支払ったりし、それによって社会活動は成り立っているのには変わりありません。

富の格差の拡大は「富≒お金=人を動かす力」の格差が広がるということであり、使用者側にとってはありがたいですが、労働者側にとっては不満が溜まる一方です。

その対抗策として出典元の記事では資産形成を促しております。

通貨も、株式も、債券も、金も、暗号資産も、不動産も、どれも「絶対に大丈夫」と言えるものはない。大まかに言うと、複数の資産に分散して財産を持っておくといいのだが、「価格形成時にリスクプレミアムが含まれる資産」(主に株式)が有利で、同時に資産の流動性(換金性)を意識しておくといい、といったあたりが一般論になる。

大切な資産の価値をどう保蔵するかという、投資における普遍的なテーマではありますが、現金の価値が下がり続けるという前提に立つ限りは、資産保全のためには内外株式への分散投資を軸に安全性と利便性のためにキャッシュポジションを有しながら動かないという、割と在り来たりな(手堅い)結論に帰結しております。

結局好景気であろうと不況だろうと、バブルでも恐慌でも資産運用の基本は変わらないのかもしれません。

大きな動きの変化があるときは、浮いた話や悲惨な話も聞こえてくるため周囲が気になりますが、似た境遇はあっても自身と条件が全く同じ投資家は誰一人としていないはずです。

自分から見える世界の中での最適解を導き出すのは、自分自身でしかできません。

一般論はあくまで他所向けの綺麗事ですので、自分なりの答えを自ら勝ち取りましょう。

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