スティーブ・バルマー氏の本当の凄さ

2021/04/17

投資


普通の会社員が実力以上の大金持ちになる方法と題した記事の中で、資本家比率を上げる例として、マイクロソフト前CEOのスティーブ・バルマー氏が取り上げられておりました。

確かに、スティーブ・バルマー氏がCEOだった頃のマイクロソフトは、業績が低迷し株式のパフォーマンスは停滞していたことは間違いありません。

ただ、単にサラリーマン社長として、サティア・ナデラ氏への中継ぎとしてバルマー氏を捉えているようであればそれは大きな間違いです。

バルマー氏は技術者が圧倒的な優位な環境にあるマイクロソフトで、ビル・ゲイツ氏が初めて採用したビジネスマネージャーで、マイクロソフトを真の意味で永続的な大企業へと導いた立役者であり、その先を見据えて自信があったからこそ、低迷期のマイクロソフトで大量のストックオプションを取得し今の立場があるのです。

バルマー氏は自身がCEOの時期にマイクロソフトが直面している真の課題に向き合い、自分自身の表向きの功績を犠牲にしてでも同社が次の時代にさらに飛躍するための下地を作り次世代に繋ぎました。

その結果は米国株に投資している方であればご存知の通りです。おそらくバルマー氏の時期に決断を誤っていれば2010年代のマイクロソフトはいつかのIBMと同じ道を歩んでいたことでしょう。

個人的にはマイクロソフトはあまり好きな企業ではないのですが、過小評価されがちなバルマー氏の記事を見るたびに、彼の本当の成果はその後のマイクロソフト株のパフォーマンスとして資産化され現れており、書き手は経営者としてのバルマー氏の本当の凄さを分かっていないなと感じてしまいます。

自分自身もバルマー氏の本当の凄さに気がつかされたのは、バルマー氏が退任された後ですが、当時のゲイツ氏やバルマー氏、そしてスティーブ・ジョブズ氏らの活躍がとても分かりやすく描かれている風刺漫画『電脳なをさん』という作品がありますので、気になる方は是非ご確認下さい。

QooQ