なぜ日本株だけ出遅れ続けるのか

2021/04/30

投資


世界の中で日本株の出遅れが目立っております。

いつしか見慣れた光景が残念ながら戻って来てしまいました。

アベノミクス以降、日本市場も変わったのかもしれないと思わせるほどのパフォーマンを発揮していた時期もありましたが、米国株指数や先進国株指数との比較において、とうとうアベノミクス前の水準まで戻って来てしまいました。

曲がりなりにも先進国株指数の日本株の割合はそれなりにありますので、間違いなく日本株が足を引っ張ってしまっております。

逆にMSCIコクサイのように日本株を除いた指数は好調を維持しております。

停滞の要因は、出典元では様々指摘されておりますが、理由はもっと簡単で日本という国は「株式市場」の機能を正しく使いこなせていないのです。

株式会社の目的は「株主の利益最大化」であり、その本来的な目的の達成のために尽くさなければならないはずが、利益が経営者や従業員に還元されてしまい、市場は不適格な企業を上場廃止させ代謝を促さなければならないはずが、馴れ合いの結果もっとも重要な成果を出せていないのです。

別に日本だけが問題なのではなく、先進国は多少なりとも似たような問題を抱えております。

ただ、ぬるま湯の度合いが日本は酷すぎるのです。逆に米国は株主を優遇しすぎて社会に大きな軋轢を生んでおります。

ですので個別株単位で見れば日本にも素晴らしいパフォーマンスの企業は存在します。ただ、事業存続と一部上場の肩書きが欲しいだけの企業には退場してもらわなければ総体としての日本株指数は他国並みの右肩上がりの軌道に戻れないのです。

未上場でも尊敬を集める素晴らしい企業は米国にも存在します。日本の歴史と伝統を重んじる企業もみすぼらしい株価パフォーマンスの醜態を晒し続けていないで、非公開化するなり買収されるなりして健全な市場の形成に寄与して欲しいものです。

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