定期的に話題に上がってくる老後資金2000万円問題ですが、そもそも試算が恣意的で元々否定的な論者も一定数存在します。
総務省の「家計調査報告」をもとにはじき出された数字で計算されているのですが、昨年のコロナ禍で特別定額給付金が配られたりと特殊な状況を切り取って算出すると、不足額は2000万円ではなく、55万円となるそうです。
元々なんの意味もなさない単なる数字遊びだったわけではありますが、投資に目を向けさせるという意味では非常にインパクトがありました。
きっかけは割と何でも良い気がするのですが、この国の預金信仰を変えるためには、良い刺激だったのではないでしょうか。
ただ、不安に煽られて変な金融商品を購入してしまうことにもつながりかねませんので、全面的に肯定はできません。
国がせっかくNISAやiDeCo等の制度を整えたところで、うまく活用してもらえなければ、それは政策としては失敗です。
ブログで紹介されている投資はエンタメですので、他山の石としつつも、ご自身に見合った手法(または反面教師)を探すのには有効です。
老後資金2000万円問題は幻でも、目の前にある制度の活用だけでそれ以上の資産形成は十分に可能です。