確定拠出年金に本当の「テコ入れ」ができていない日本

2021/06/26

節約


貯蓄から投資への流れは金融ビッグバンの流れを受けて本格化し、日本でも確定拠出年金が2001年から始まり、20年が経ちました。

それまで一般的だった確定給付型は主に大企業で実施され会社が老後の面倒まで見る終身雇用を前提とする制度でしたが、転職市場の活性化や終身雇用の維持が難しくなり、共助から自助への方向へ向かいました。

その発想は悪くなかったのですが、米国とは大きく異なり運用商品が元本確保型に偏ってしまい、せっかくの株高の恩恵を受けられている人が結果的に少なくなってしまっております。

バブル崩壊から十年経ったか否かの状況での制度設計でしたので、リスク資産に対する強い警戒感があったのは否めませんが、それが結果的に制度を生かしきれない環境を作り出してしまいました。

別に金融リテラシーに関する日本人と米国人の差というのは、そこまで大差はありません。

できる人はできますしダメな人はダメです。

それでも市場の恩恵を受けることができる方が米国の方が多いのはリテラシーが高くない人にも恩恵が行き届くように制度設計(アーキテクチャ)にしっかりと落とし込めているからです。

投資にあまり興味がない人にも、地域にある身近な教会や大学、所属先の企業、独立系のファイナンシャルアドバイザー(IFA)等がしっかりと運用をサポートしてくれる環境があるからです。

バカでも稼げる投資環境が、さりげなく整えられているのです。

学校での投資に関する教育も、今後それなりに機能してくるかと思われますが、過度の期待は禁物です。

え、なぜかって?学校でろくに授業を聞いていなかったから今こんなブログを読んでいるんでしょ??

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