バフェットから学んでも市場では勝てない

2021/07/12

投資


「生存者バイアス」をうまく説明した書籍紹介記事を見かけました。

ジョブズ氏やバフェット氏のような天才が紡ぎ出すストーリーに自分を重ね合わせ、自ら行動を起こしても「自分が世界を変えられると考えるくらいクレイジーな人たち」の圧倒的多数は、世界を変えることはないという話です。

この出典元の記事の中で、バークシャーの株主総会の話が出てきます。

毎年示唆に富む内容を発表してくれますが、この「オマハの神託」を聞くために巡礼する人に、資産運用で傑出する人は出てこないことを指摘しております。

これは非常に鋭い指摘で、バフェット氏も昔は資産運用を志す投資家のため株主総会をしていたのですが、今ではインデックスファンドに人々を誘導する資産運用業界という壮大なネズミ講の水先案内人となりました。

バフェット氏自身が非凡であることはもちろんですが、資産運用の世界もプロスポーツの世界と同様に、ほんの一握りの人しかスタープレーヤーになれないのです。

バークシャーの株主総会に集まるのは、同じプロ選手ではなくファンだということに気がついていたからこそ、プロのバッティングを教えるのではなく、草野球で役に立つことを伝授しているのです。(誰もが大谷翔平選手にはなれません)

もっとも、投資の世界ではプロと同じ金融商品を取引できますので、場合によってはプロを出し抜くこともできないわけではありません。

確実に言えることは、天才のまねをしようとするのではなく、自分らしい手法で挑まなければ良い結果は生まれないということです。

華々しい成功者よりも自分と似たタイプを研究した方が、より恩恵を得られるかもしれません。

どんな人にも個性があり、自分らしさを追求すればオリジナリティーが生まれます。

自らの内なる才能に気がつくことが、投資では有利にはたらきそうです。

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