小学生投資家と早期投資教育の弊害

2021/07/15

投資


SNS上などでも話題になっていた「小学生投資家」(現在は中学校に進学済み)に関してですが、投資は早くから始めた方が良いという時間的な利益の話と、教育的な配慮をどう考えるかという問題について少し考えてみたいと思います。

この問題は、投資家目線で考えるのか、子供の立場から考えるのか、保護者や教育者目線で捉えるのか、立場によって大きく見解が変わりそうな気がします。

当ブログの読者層は、子供のピュアな心を忘れていない投資マインドに溢れた方が多いかと思われますが、現実は子育て世代の方も多く、スマホをどのくらいの年齢で与えるかなど育児や子供の教育について日々悩まれていることでしょう。

早熟なタイプの子供は物分かりもよく出典元の記事のような早期の投資家デビューも考えられますが、もっと他にやることがあるのではないかと感じる方も多いのではないでしょうか。

多少意識高く生きたところで、金融教育的には恵まれていて将来お金には困らない可能性が高いにせよ、もっと他にないのでしょうか。

第一線から退かれたアマゾンのベゾス氏も、大学卒業後の初期のキャリアこそ金融系ベンチャー企業やヘッジファンドで一財産築いたのは紛れも無い事実ですが、金融へのコミットは手段であって目的ではなかったはずです。(子供に宇宙に行きたいハゲになれと言っているのではなく、夢を持って欲しいですね)

中学生の時点でアフィリエイターや情報商材屋を一刀両断しているのは大変評価できますが、今のままでは取り扱える金額の多寡で一喜一憂するつまらない大人になるのがせいぜいのところです。(きっとどこかで開眼してくれることを願っております)

かと言って、逆にこぞって子供にシュタイナー教育を受けさせているウォール街やシリコンバレーの超富裕層もどうかとは思うのですが、子供にお金のことで苦労させない親でいることができれば、もうそれで十分ではないでしょうか。

子供は親の背中を見て育ちます。独身投資家の方は近所の子供に不審者扱いされない程度に背中を見せてあげましょう。

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