ETFへの資金流入は資産運用会社の敗北か

2021/07/17

ETF


オリジナルはブルームバーグの配信記事ですが、転載先の東洋経済のタイトルの方が煽っていたためこちらを出典に使うことにしました。

今年も順調にETFへ資金が流入しており、まだ上半期の集計を確認する段階であるにも関わらず、通年の過去最高記録に迫る勢いとのことです。

米国においてはDRIP制度等の影響もあり税制面でもETFの方が低コストで優位になったこともあり、投資信託からETFへの資金の移動が止まらないそうです。

昨年はETFに4970億ドルが流入したのに対し、投信は5060億ドルの純流出だったそうです。一見好調にも見えますが、あれだけの株高になったにも関わらず投信とETFの合計では資金が流出しておりました。(市場が好調ですので個別株に流入しているだけかもしれません)

日本国内は事情が少し異なり、VOOやVTIに間接的に投資する投資信託がつみたてNISAの対象商品となったりしたため、投信への再評価の機運がありますが、結果的には米国の投信ではなくETF側に寄与する商品設計ですので、この流れの通りの展開です。

バンガード社は自社の投信からETFへの乗り換えを促しており、内部移動の数字も乗っかっているため強めの数字が出ますが、これは顧客側にとっても利益になりますので、好調さをアピールするのには良い戦略なのでしょう。(古い商品から新しい商品への移管を促さない運用会社よりも良心的です)

インデックスファンドの登場から約半世紀、ETFの誕生から30年近く経過し世代交代の感じもしますが、そろそろ次のイノベーティブな商品や制度が出て来てもよい頃合いです。

寡占化の進む資産運用業界には次のトリックスターが求められております。

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