GAFAが奪い去っていく雇用が投資家の懐を暖める

2021/07/08

投資


別にGAFAに限定する必要はないのかもしれませんが、巨大テクノロジー企業が提供するサービスは消費者に多大な恩恵をもたらしてくれる一方で、間違いなく既存のサービスを駆逐し、旧態依然とした産業の雇用を奪って行きます。

これは経済の新陳代謝としては致し方のないことなのかもしれませんが、一つ問題なのは、既存産業で経済を回して来た経済圏の雇用を奪う一方で、それを吸収するだけの新たなた雇用を生み出さないことです。

今まで日本国内では、大都市圏と地方の問題として片付けられて来ましたが、米国のGAFAや中国のBATと呼ばれるような企業が生まれなかった日本においては、国際競争の中でただ単に良質な雇用を奪われる側になってしまいました。

本来であれば新たな産業創出のために必要な大学や企業による研究投資は、気がつけば費用捻出できなくなり、テクノロジー開発による競争ではスタート地点に立てているのかすら怪しい状態です。

ただ、世の中の面白いところは単純に競争に勝てば勝者になるのではなく、その競争の先を見据えてしっかりと投資できていれば恩恵を受けられるところです。

おそらく既存の産業に従事していると先細りを感じたり非常に厳しい未来が予想されますが、それはピンチと同時にチャンスでもあります。

先のない産業を侵食している側に、投資先を見出すチャンスがあるからです。

金銭的には、投資で取り返せるチャンスは十分にありますが、雇用を中心とした地域社会やコミュニティーは場合によっては取り戻せなくなるかもしれません。

テクノロジーの発展はさらに加速するかもしれませんが、そこで奪われるものの中に本当に必要なものがあるのであれば、それは自らの力で救済する必要があります。

投資にとどまらずお金の使い道は、その人を映し出す鏡です。投資でご自身が得た富は、本来は他の誰かが手にするはずだった富だったのかもしれません。

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