ETFが切り開いてくれた投資環境

2021/08/31

ETF


つみたてNISAの対象商品の選定や、日銀のETF買いの影響?等もあり、日本国内での投資環境も年々向上しておりますが、これらの流れを作り出してくれたのは間違いなくETFのおかげです。

登場して間もなかった頃のETFは、決して順風満帆とは言えないスタートでしたし、特に米国ではインデックス系投信の本家であるバンガード社が、ETFによる市場での売買拡大が、バイ&ホールドの長期投資を推奨する同社のコンセプトと合わないという理由から途中で降りたことによって、前途多難な状況でした。

それでも当時としては革新的だった信託報酬や利便性が後押しし、やがて資産運用の主力商品としての地位を確立して行きました。

ステート・ストリートの【SPY】やバークレイズ(現在はブラックロック)の【IVV】が躍進し、その後バンガードも【VOO】を投入するにまで至りました。

そして信託報酬の値下げ競争が激化したおかげで投資家の投資環境は改善しました。

信託報酬や買い付け手数料がいまだに高額な商品も多い投資信託が、手数料競争に巻き込まれるようになったのもETFの影響が大きいことは間違いなく、今では楽天VTIやSBIVOOのようにETFを買い付ける格安信託報酬の投信が登場するまでになりました。

投資をする上では、保守的な商品やコンセプトで運用するのも非常に有効ですが、これはと思える商品に出会えた際は「金融商品」への投資の意味を込めてお金を投じてみることも重要な経験です。

良いものをしっかりと評価してそこに報酬を与えることは、単なる金儲けのためだけの投資ではなく、自分の価値観を投影する投資になります。

本来的な意味での投資というのは、そういうものなのかもしれません。

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