
定番の株の売却に関する問題ですが、普通に株を買うのはそこまで難しくない一方で、利益確定売りや損切り、リバランスや年齢によるリスク許容度の変化など売却には様々な要素が絡むため非常に悩ましいです。
プロのファンドマネージャーや機関投資家の場合、年度単位や四半期ごと或いは毎月のパフォーマンスが問われるため、売買の基準や戦略の変更等でおおよその正解となる売却取引がある一方で、取引期間を特に設定していない方が多い個人投資家の世界では、自分自身でそのラインを設定することになります。
時間の制限がないことが個人投資家の大きな強みですので、無理に設定する必要は全くありませんし、本来の強みを生かせなくなってしまう可能性すら起こり得ます。
ある程度尖った投資や投機をするのであればこの辺りのリスク管理は重要になってきます。
その一方でこうした難しい判断を先送りするという手法もあります。
それは株を売却せず保有し続けるという戦略です。
この手法はどんな銘柄にも通用する手法ではないのですが、ご自身が「確信」を持って投資できる投資先には有効な手法です。
この「確信」を持つというのが一見すると難しいのかもしれませんが、要は自分自身が一生応援することができる或いは繁栄し続けると思えれば良いのです。
特定のブランド銘柄が好きでそのビジネスが永続すると思えれば、それも十分動機になります。
例えばコカ・コーラが好きとかVISAのクレジットカードは一生使い続けるとかそういう単純なことでも良いですし、バンガードの提供する商品が信頼できると思えれば、それも決め手となります。
そのまま永久保有できてしまえば、一番難しい株の売り時の問題は考えずに過ごすことができます。
結局これが一番精神衛生状態も良い気がします。
もし前提条件となる「確信」が崩れた時は、その瞬間が売り時です。