「損失回避の法則」が投資を失敗に導く

2021/08/09

投資


プロスペクト理論をもとに消費増税が景気をさらに悪化させるという記事を見かけました。

精神科医の和田秀樹氏の新著からの抜粋のようですが、心理学的な側面が行動経済学にも大きく絡むため、このような記述箇所があるのでしょう。

スティグリッツやカーネマンを引用しながら、人間は意外と合理的に判断することができないことを指摘し、認知バイアスから「損失回避の法則」の説明をしております。

普通の人は「得をしたい」という気持ちよりも「損したくない」という気持ちが上回り、現状維持バイアスに囚われていくのです。

その逆を突けるタイプは投資に向いているタイプと言えますが、そういったタイプの人間は圧倒的少数です。

先天的なセンスで投資ができる人がいるのも事実ですが、圧倒的多数の人間は「損失回避の法則」が指摘する通りの行動をしてしまうものなのです。

つまり、普通の人が普通に投資をすると普通に上手くいかないので、それを前提に組み立てれば良いのです。

すごく上手くいっている人の真似は難しいですが、あまり上手くいっていない人の真似をしない、これだけでも相当大きな進歩があるはずです。

他山の石とするはずが、いつの間にか自分自身も巻き込まれてしまうのが、怖いもの見たさの恐ろしさです。

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