かつて日本が成長期でまだ豊かだった頃、定期預金に預けておくだけで今では信じられないレベルでの利息が付き、リスク資産へ投資する価値は相対的に低い時代がありました。
昔の高齢者が老後資金問題に悩まされずに済んだのは、平均寿命が今よりは短かったこともありますが、それ以上に心配せずとも金銭面は何とかなったり、頼れる子供や孫世代が多かったこともあるのではないでしょうか。
翻って現在は、日本社会は先細り経済の縮小に少子化と、かつてに比べればかなり厳しい状況に置かれているのかもしれません。
それでも現実として何とかやりくりして資産を保有されている方もいらっしゃいます。
もちろん年齢に応じて生活防衛資金的な手元資金を残しておくのは非常に重要ですが、日本全体としては不安が無リスク資産へ向かわせてしまっている傾向がまだまだ強いのです。
不安だからこそ攻めのリスク資産への投資が必要なのです。
個別株か指数連動商品か、分散を高めるか否か以上に、リスク資産が安心をもたらす投資環境の構築が必要です。
一見すると矛盾したような表現ですが、投資の上手い下手ではなくリスク資産がしっかりと機能する環境がなければ日本は先に進めないのです。
今まで日本はバブルの後遺症もあってかあまり上手く構築できずに来ました。
しかしながら既に無リスク資産だけでは国民の生活の向上どころか維持すらままならない状況に来ております。
一部の爆損芸は悪い見本かもしれませんが、やはり投資は預貯金よりも資産形成できてこそです。