海外への道を閉ざす先に未来はない

2021/12/18

投資


中国の規制当局は、オンライン証券が中国本土の顧客に対して提供している海外証券取引サービスを禁止することを検討しているそうです。

まず前提として、ただ単に外国株に投資をすることが必ずリスク分散や高パフォーマンスにつながるとは限りませんし、実力のある投資家は国内の銘柄だけでも非常に高い成績を残すこともできるというのは紛れもない事実です。

しかしながら、それは国内の銘柄を通じて世界に打って出る銘柄に投資したり、ドメスティックな企業でも世界に通用する競争力を有したプロダクトやサービスに賭けることによって達成することができるのです。

あるに越したことはありませんが、世界を見据えるのに必ずしも海外経験が必要ないように、与えられた限られた条件の中でも世界水準の投資は可能です。

ただ、視線を世界から逸らし内向きな方向に進んで行ってしまうと、ドツボに嵌って行きます。

歴史に「もし」はありませんが、ジャパンアズナンバーワンのバブルの時代に、当時は取り引き環境が整っていなかったとはいえ、日本の投資家が世界に対して投資ができていれば、また違う未来があったのかもしれません。

当時の日本と現在の中国本土では、置かれている立場も環境も全く異なりますが、不動産バブル崩壊の資本流出を止めるために海外への投資を絶つことは、良い結果をもたらすようには到底思えません。

多様な選択肢が道を開いてくれるはずです。

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