『ウォール街のランダム・ウォーカー』の著者で、米プリンストン大学名誉教授のバートン・マルキール氏が日経のインタビューの中で、米国市場に局所的にバブルに近い部分があることを指摘しました。(ただし米国市場全体はバブルとはいえないとのこと)
ゲーム専門店ゲームストップ【GME】と、映画館チェーンのAMCエンターテインメント【AMC】の名前をあげてその現象の危険性を指摘していました。
ミーム株現象、ビットコインや非代替性トークン(NFT)については『ウォール街のランダム・ウォーカー』の出版50周年に向けて用意している第13版に加筆する予定とのことです。
コスト意識が強いマルキール氏にとっては、仮想通貨の基盤技術であるブロックチェーンの稼働にはたくさんのエネルギーを消費し、実は高額なものに映るようです。(この辺りはさすがバンガードの元社外取締役といった感じです)
インデックス投資はアクティブ投資へのタダ乗りですが、市場の95%、あるいは99%がインデックス投資であっても問題ないというのがマルキール氏の主張で、実際に1%のトレーダーがいれば市場は機能するのです。
今現在の顧問先の関係で、人口動態を見据え新興国への投資を促したり、日本の投資家へはバブルの経験を抜け出し不動産等の実物資産を勧めるなど、インデックス投資産業の大家のアクティブっぷりは健在です。
とはいえ、そんじょそこらの投資顧問のアドバイスを聞くよりは、今日の資産運用のスタンダードを築き上げてきた功労者の声に耳を傾けることの方が、今なお変わらぬ価値を持ち重要ではないでしょうか。