暴落予見者とシステミックリスク

2022/05/16

 

詐欺と革新的な発明は紙一重であることも多く、如何に先見性があったとしても結果的には犯罪に加担してしまったり、逆にハッタリが思わぬ新結合を生み出してしまうことがあるから世の中は面白いのですが、残念ながら多くの場合においてハックは負の方向に物事を導いてしまっております。


暗号資産界隈にも確かに将来の新たな可能性の扉を切り拓くような成果を上げている学者や事業家がいることは紛れもない事実です。


この部分に関して否定はしません。


ただその恩恵を、本質的に届ける形にまで落とし込めたものというのはまだ存在していないと言わざるを得ないのではないでしょうか。


ビットコインは誕生しましたが、ブロックチェーンの技術自体の恩恵というよりは投機商品を誕生させてしまっただけというのが実情です。


もちろん投機によって先行者利益の恩恵を受けている方がいるのも承知しております。


ただ、その恩恵は全ての人に行き届くものではなくインサイダーを富ませる道具なのです。


暗号資産の購入やアフィリエイトによる勧誘など、様々なコストを参加者からむしり取る事で華やかな成功を演出するのは、ポンジ(スキーム)の頃から変わらない伝統でもあります。

QooQ