象徴としてのロシア国債デフォルト

2022/06/27

 

歴史を1世紀単位で捉えると、20世紀は前半が対ファシズムとの戦い、後半が冷戦を通した対共産主義との戦いという捉え方をすることができます。


その後は自由主義体制がこの世の春を謳歌していたはずでしたが、9・11のようなテロやリーマンショックのような綻びがあったのも事実です。


自由主義体制を支える三本柱としての民主主義・市場経済・国際協調はどれも欠かすことのできない要素でありますが、その影響がウクライナにまで浸透しようとした時、偽りの自由主義体制だったロシアは自由の浸透に脅威を感じ取り本性が現れました。


これは中国も同じでしょう。日本は今でこそ自由主義陣営にいるものの戦前は違ったわけです。


そして、日本経済および日本の株式市場の長期低迷は、自由主義体制側にありながらも、完全にその体制に乗り切れていないことも原因として疑わざるを得ないのではないでしょうか。


既にロシア経済はデフォルト以前に制裁の影響を受けているため、デフォルトは形式的なものに過ぎないのかもしれません。


ただ、自由主義体制に対する決別の象徴としてのデフォルトは、非常に大きな意味を持つことになりました。


好む好まざるに関わらず自由主義陣営で生活を営む以上は、市場経済と向き合わなくてはなりません。

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