「最強企業」の属人的宿命

2022/07/16

 

失敗事例研究の対象になるケーススタディに選ばれる事例の多くは、かつて輝かしい歴史や実績に彩られた過去があるものです。


GE帝国盛衰史 「最強企業」だった組織はどこで間違えたのか』(ダイヤモンド社)この書籍もまさにその典型といって良いでしょう。


ジャック・ウェルチ氏を神格化するわけではありませんが、やはり企業というものは属人的なところが多くあります。


ビル・ゲイツ氏が去った後のマイクロソフトは、今でこそ好調ですがスティーブ・バルマー氏時代は株価的には叩かれておりましたし、サンダー・ピチャイ氏を高く評価する投資家や株主は多いのではないでしょうか。


属人的ではない経営をする企業には確かなブランド力や技術力があったりで、そのブランド力や技術力を支えているのは、ブランドの陰に隠れた優秀な人材だったりするので、結局属人的な話の方向に向かいます。


業績的に安定した企業や枯れた投資先に投資する際は、経営サイドに属人的な力を求めなくても済むという意見もありますが、逆にそういった企業に長期投資する場合は投資家サイドに属人的な能力が求められたりするものです。


優秀な(良い)人材に恵まれることが、経営でも投資でもひいては人生でも重要になって来ます。


優秀さの定義は捉える人によって異なって来るかと思いますが、読者の皆様が良縁に恵まれることを祈っております。

QooQ