衆愚のインフレ対策

2022/07/17

 

中央銀行によるインフレ対策は、政治のバラマキによって瓦解するというのは万国共通のようです。


そのことに対してIMFのゲオルギエワ専務理事が釘を刺しました。


元の原因としてのロシアも非難しているようですし、それは全くもって正しいと思いますが、インフレ対策を台無しにしてしまうのはロシアではなく苦況に喘ぐ国民を救おうとする各国政府です。


特に選挙で政治が決まる自由主義国家ほど、民意を意識し甘言を並べてしまう傾向がありますが、その甘い政策によって苦しむのは一時凌ぎの政策を選んだ国民自身です。


政治は他人事、他人の人生よりも自分の人生、個人主義やリバタリアン的な発想としては一つの到達点かもしれませんが、その発想が回り回って自らの自由や自己実現を制約する足かせになる可能性も秘めているのです。


「情けは人のためならず」ありふれた格言ですが、込められた意味と意義は国際会議にとどまらず日常生活においても重みがあります。

QooQ