米国の時価総額上位3000社のうち、支払利息を営業利益で賄えない「ゾンビ企業」は2割を超えるそうです。
低金利時代の恩恵とコロナ禍の金融緩和も相まって、借りなきゃ損でしょなイケイケの経営が続いてきました。
グロース系の銘柄だけではなく、一般的にはディフェンシブとされる銘柄も知らぬ間に巻き込まれているケースがあったりもします。
コルゲート【CL】を例に取り上げてしまうのはちょっと行き過ぎかもしれませんが、まぁそういうことです。
もっとも、ゾンビ企業を刈り取ること生きがいにした空売りバイオハザード投資家が元気になるのもこの時期です。
出典元の記事ではカーバナ【CVNA】が取り上げられておりますが、株価的には既に狩はほぼ終わっているようなレベルで下落しております。
これぞ米国企業のダイナミズムと持ち上げるのは簡単ですが、カーバナもオンライン中古車ディーラーとして米国の雇用を支えている企業の一つであることに違いはありません。
クソみたいな企業が淘汰されることで株式市場は活性化しますが、ゾンビ企業とともに沈む従業員もいるのです。
雇用の流動性が高い米国であれば大丈夫という声も聞かれますが、コロナショック後の物価の高騰で生活費の高い都市部の地域から郊外に転居したという報告も聞かれるようになり、思うような再就職先が見つかるとは限らないのも米国社会の厳しさです。
翻って日本はゾンビ企業ばかりかもしれませんが、そのおかげて正社員はもちろんのこと契約社員や非正規労働者にも一応雇用があるのです。
雇われの身に文句があるのであれば、自ら起業し雇う側になるのが手っ取り早いです。
ゾンビ企業を批判する方は、そんな企業を淘汰すべく起業という形で立ち上がって欲しいものです。
良質な雇用環境の創出をお待ちしております。