他人の成功事例や失敗事例から学ぶとき、その教訓にはある程度の再現性があるものという認識がはたらいております。
それはある種正しいことのようにも思えますが、前提条件や時代背景が異なったり属人的な能力の差や偶然など様々な要素を考慮した上で事象を捉えなければならないため、厳密に教訓を学び取るということは非常に難しいです。
しかしながら、これは比較的上手く行っているケースが多いだとか、自らの境遇に近く相性が良いなど、偶然や運の要素も含めた上で効果的な手法に辿り着く場合もあります。
その認識はある意味において正しいのですが、再現性自体は属人的なものだということを意識しておいた方が良いです。
投資手法に対する適性は刻々と変化していきますし、成長する方もいれば成長せずにそのままの方もいます。
逆に衰えて行く方も当然いる訳で、実力だと思っていたものは運かもしれませんし、努力や工夫といったことも実は全く意味のないことかもしれません。
それを肯定するのは結局、納得感や達成感のような自己満足の世界です。
この手の話は自己啓発や心理学関連の方向に進みがちですので、せいぜい新興宗教に引っかからないように気を付けましょう。
