米国のクレジットスコアの与信階層に関して、サブプライム層についてはサブプライムローン問題で有名になったこともあり浸透している気がしますが、その他の層については米国での在住経験や信用調査機関での勤務経験がなければピンと来ない話かもしれません。
今回出典元の記事で話題になっているノンプライム層はサブプライム層よりは酷くないものの、信用履歴には問題があり、プライム層にはなれない層です。
当ブログの読者層は、過去に余程のことをやらかしていない限りプライム層ないしスーパープライム層としてピカピカのクレヒスを積んできた方が殆どでしょう。
もし仮にやらかしていても、資産運用ができる余裕があるということはニアプライム層あたりで滑り止まっていて、今回の問題で取り上げられている層ではないと思われます。
回りくどくなりましたが、何が言いたいかというと、金融危機の発端となる債務問題の引き金を引くのは、投資家自身が属する階層ではないため、そういった層の暮らしぶり的確に捉えるには、他者観察が欠かせないということです。
投資家が金融危機を避けられないのは、タイミングの難しさ以上に危機の火種から遠い場所で暮らしているからです。
もちろん職業柄そういった情報を得る機会に恵まれる方もいらっしゃるかと思いますが、それは投資家としてはかなりの少数派です。
誰もが他人の住宅ローンや自動車ローンの中身の詳細を把握することはできないのです。
投資先の未来を考えるのにも想像力は重要ですが、それと同じくらい普通の市井の人々の暮らしを想像することも、投資をする上では重要なのです。
良い借金もあれば悪い借金もあるのは、いつの時代も変わりません。