地価上昇もドル建てだと悲惨

2022/09/20

 

インフレに伴う物価高騰で何とか糊口をしのぐ方も出てきている中、単純に喜べる話ではないのかもしれませんが、日本国内の地価調査は穏やかなプラスとなりました。


その一方で、今年に関していえばドル高円安方向に為替が大きく動いているため、ドル建てで資産を確認している方は日本の不動産で大変な損害を被っていることになります。


不動産が安定したキャッシュフローを生み出している方もいらっしゃるかと思われますが、日本円の力が削がれるとゴッソリやられるのがその土地だったりします。


もっとも、日本円で普段暮らす分には何の問題もない訳で、見た目の評価損というのは本当に見かけの数字な訳です。


円がゴミ化しているとはいえど、まだまだ世界的には信用力のある通貨ですので、米国の利上げと日本金融政策の結果生じている金利差拡大程度では、日本国内の土地価格には混乱が生じるレベルの話にはならないようです。


土地信仰や不動産神話には気をつけなければならない一方で、いつまでたっても負動産みたいな世界もまた違う訳です。


持ち家VS賃貸論争のように価値観が露骨に反映されるジャンルほど、自らの利害から距離を置いた判断が求められというのは、株式投資同様に皮肉の効いた世界です。

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