英国流金融立国亡国論

2022/10/12

 

かつての大英帝国の名残りもあり、英国から学ぶべきことは多くISAを下地に創設されたNISAなんかもその一つでしょう。


ただ、英国自体は様々な分野で行き詰まり英国病と揶揄された停滞を経ての今があり、金融の中心都市としての機能をシティからウォール街に奪われて久しいです。


自国の産業の選択と集中の結果、製造業を切り捨て金融立国を目指したものの、成長の牽引役は金融からITへと移り思い描いていた未来とは異なる今があるのではないでしょうか。


イングランド銀行とソロス氏の話を引くまでもなく、一度覇権を失った中央銀行は厳しい試練を経験し、現代ではその難しい舵取りによって年金基金にまで影響が及んでいるようです。


金融が上手くいけば世の中うまく行くというのは幻想で、金融は経済の潤滑油であり実体経済が育たなければただのローションまみれのオイルプレイ状態なのです。


世の中にはそういうオプションもあるようですが、それはノーマル(常態)ではなくアブノーマルです。


日本も兜町や北浜がアジアひいては世界の金融ハブを目指しているのかもしれませんが、金融に依存するのではなく実体があってこその経済社会です。


年金や不労所得の話も良いですが、単なる金融依存は破滅への道であることに変わりはありません。

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