イエレン氏の発言を聞いて感じるのは、自国通貨を完全に市場に委ねられるのは基軸通貨としての余裕なのだと思います。
一方でインフレ対応は万国共通の課題であり、値上がりの兆候が見られるとは言え日本はかなりマシな部類です。
その一方で、インフレを気にしないむしろデフレだった環境が日本の成長を蝕んできたという論調も非常に根強いため、マシなインフレ率が必ずしも良いとは限らないのが物価上昇の世界です。
インフレも為替も一見もっともらしい意見が多いものの、異なる前提条件で発せられている論調も多いため、そのあたりは精査が必要です。
今の米国は株価など気にもかけず利上げによるインフレ抑制が必要でしょう。
投資家も所詮は市場の肥やしに過ぎない以上、長期間の犠牲を伴うケースがあるということを忘れてはいけません。
為替に対する過度な楽観も警戒も結局は資産運用の足を引っ張ります。
向き合うべきは市場との対話です。