クレディ・スイスが増資を発表しました。
人員削減に加え投資銀行部門を分離し「ファースト・ボストン」ブランドを復活させるそうです。
アルケゴスの件が相当な痛手だったのかは定かではありませんが、同じく直撃していたと思われる野村はピンピンしているので受け身の取り方が異なるのでしょう。
今回の増資ではサウジ資本を受け入れるそうですが、イスラム金融に手を出すのは結構な綱渡りです。
金融機関同士のやりとりですので、お互いの手の内は分かっているでしょうからそこまで酷いことにはならないかと思われますが、舵取りを間違えると泥沼です。
メディア業界ですと、かつて4大通信社の一つだったUPI通信社が経営破綻後サウジ資本を頼って経営再建を目指しましたが、最終的には今話題の統一教会に買い取られました。
かつてスイスのプライベートバンクは富裕層の隠れ蓑でしたが、米国一強の時代になって以降、その機能が果たせなくなって来ているのは事実です。
ダボス会議がいつまで影響力を維持できるかは知りませんが、パワーバランスとはそういうものです。