投資ネポベイビー

2022/12/30

 

「ネポベイビー」とは、ネポティズム(縁故主義)ベビーを略した造語で、ハリウッドなど芸能界が有名俳優・タレントなどの子どもに席巻されていることを揶揄するのに使われることばとのことです。


有名人の2世・3世たちがいかに芸能界を侵食しているか、殊に日本では政財界にも多くのネポベイビーがいることを出典元の記事では問題視しております。


親の財産やコネによって多大な恩恵を受けている方がいるのは事実で、それによって生まれる既得権益は批判の対象となります。


もっともそういった恵まれた環境を享受した方がノブレスオブリージュの精神を発揮して、社会をより良い方向に進めてくれることもありますが、多くの場合は腐敗の方が目に付きます。


この問題は日本の階級社会・身分制度の問題にも大きな影響を与えております。


そしてそれは今、貯蓄から投資への流れの中で更なる階級の分断を生みかねない状況をもたらしております。


金融リテラシーの差による資産形成の影響が2代3代と続くと、格差は現代の日本よりもはるかに大きくなっていくことでしょう。


ある意味では日本社会が世界経済の中で正常化していくと捉えることもできますが、再分配の徹底や階級の流動化を促進するためには、ある種の霞が関の役人的な発想が必要になる局面でもあります。


どちらの政策も好きではありませんが、投資ブログの読者層が気をつけるべきは自らが資産面でネポベイビーを生み出さない或いは自身がネポベイビーとしての恩恵を不要なまでに享受しないことでしょう。


「児孫のために美田を買わず」ファミリーオフィス的な伝統が残る資産運用界隈では嫌われる発想ですが、そういう姿勢が重要なのだと思います。


仕事で縁故や2世・3世たちが多い世界を眺めているが故に余計にそう思うだけかもしれませんが...

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