ランダムウォーカー13版

2023/02/12

 

定期的に取り上げられるバートン・マルキール氏のインタビューというか、2023年初に発売された『ウォール街のランダムウォーカー』の最新版(原著13版、50周年記念版)の宣伝記事ですが、最新版には暗号資産とミーム株の章が追記されているそうです。


以前にどこかのインタビューで宣言していた内容をその通り追加した感じですが、言っていることは50年間変わらないということです。


またマルキール氏の個別株ネタも取り上げられており、その結果は目隠しをしたチンパンジーよりも悪かったとのこと。


わざわざ自身で身銭を切りながら自らの仮説を証明しているようです。


マルキール氏がバンガードの創業者のボーグル氏とのスタンスの違いについて触れており、ほとんどの点で同じであるが、二つだけ違ったのが国際分散とETFに関するスタンスとのことです。


マルキール氏が外国株を含めた国際分散派だったのに対しボーグル氏は米国の多国籍企業への投資で国際分散を目指しました。また、無駄な取引が増えるためETFを嫌ったボーグル氏に対して、マルキール氏は【SPY】上場の際の旧アメリカン取引所の新商品検討委員会の委員長でした。


果たしてどちらが正しかったのか、これは市場に対する向き合い方や当時の肩書等も影響するでしょう。


ただ、市場の発展にはどちらのスタンスも必要でしたし、両者の立場の競争の恩恵として現在の洗練されたETFや投信が存在するのは紛れも無い事実です。


当ブログは競争を促すマイノリティー側のスタンスであれば何でも良いのですが、真の勝者は目隠ししたチンパンジーなのかもしれません。

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