欧米国策銀行支援

2023/03/17

 

2008年頃の危機に比べれば、各国金融当局はある種手馴れて来たのかもしれませんが、かと言って完全に事態を沈静化させることは不可能です。


もっとも本来であれば、他の金融機関の危機に便乗して躍進する他国の金融機関が出て来るものです。


リーマンショックの頃であれば、モルガン・スタンレーに出資した三菱UFJなどは典型でしょうし、ブラックロックがiSharesブランドをバークレイズから買い取れたのも金融危機のおかげだったのではないでしょうか。


ただ、現在資金が潤沢なのは日米の金融機関ではなく中国の方かもしれません。


西側諸国が企業買収をするのと中国が絡むのとでは、安全保障上の影響もあり状況が異なりますが、当時とは異なりそういう懸念があるということです。


もちろんブリッジウォーターのように中国を太客にするという選択肢もありますが、どの方向を見て商売をすべきかは立場によって大きく変わるのでしょう。


大きくて潰せない大銀行には、忌まわしきナショナリズムが付いて回るものです。

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